最近、学力の向上には非認知スキルが大きく影響すると言われています。
「非認知スキル」とはテスト(IQや学力など)で計測できる能力に対し、測ることは難しいが学力などの認知能力を得るためには欠かせない能力のことを言います。
具体的には集中力や忍耐力、諦めない力や協調性、コミュニケーション能力など多岐にわたります。
勉強をするのに必要な資質と考えてもいいでしょう。
今回はこの「非認知スキル」についてお話したいと思います。








非認知スキルが注目されるようになった経緯
ある社会調査において子供たちの家庭の経済的及び社会的背景と学力の関係を調べた結果、経済的に厳しく親の勉強に対する関心が低くても学力の高い子供たちのグループがいたそうです。
経済的にゆとりがあり親が教育熱心であれば、塾に行かせるなどして子供の学力が上がる傾向にあるのは当然と思われるのですが、そうでない家庭の子供でも学力が高い者がいるのはなぜでしょうか。
そこで注目されるようになったのが「非認知スキル」です。
調査によると、非認知スキルと学力の間には緩い相関関係があるそうです。
そして、非認知スキルと先ほど述べた勉強に有利であろう家庭環境との間にはあまり相関関係が見られなかったそうです。
つまり、非認知スキルが高ければ勉強に不利な家庭でも学力が上がるかもしれないということです。
非認知スキルとは
先ほども述べた通り、テストなどで測定できる知的能力である「認知能力」に対する言葉として、認知能力以外の能力を指す言葉として理解されることが多いようです。
一般的には、IQテストなどの認知能力が数値化できるのに対し、非認知スキルは内面的で数値化しにくいという特徴を持っています。
しかし、非認知スキルは人生を豊かにするうえで欠かせない能力と考えられており、認知能力を育てることにも大きく関わっています。
具体的には目標に向かって取り組む姿勢や集中して頑張る意欲、新しいことを考えつくひらめきや発想力、周囲の人と円滑な人間関係を築くコミュニケーション能力などが含まれます。
・自己認識:やり抜く力、自分を信じる力、自己肯定感
・意欲:学習志向性、やる気、集中力
・忍耐力:粘り強く頑張る力
・セルフコントロール:自制心、理性、精神力
・メタ認知:客観的思考力、判断力、行動力
・社会的能力:リーダーシップ、協調性、思いやり
・対応力:応用力、楽観性、失敗から学ぶ力
・クリエイティビティ:創造力、工夫をする力
など
非認知スキルを高めるには
では、非認知スキルはどうすれば高めることができるのでしょうか。
調べると次のような子供に非認知スキルが高いことが分かりました。
・物事を最後までやり遂げ嬉しかった経験を持つ。
・難しいことでも失敗を恐れず挑戦する。(失敗を恐れなくてもすむ許容のある環境にいる)
・自分のよいところを分かっている。(自己肯定感)
・人前で自分の意見や考えを発表するのが得意。
・友達など、人の話を最後まで聞くことができる。
・相手の考えを理解し受けとめることができると同時に自分の考えも持てる。
・話し合いの場で自分と異なる考えや少数意見などのよい点を見つけそれを取り入れたり折り合いを付けたりして、全体の意見をまとめることができる。
・人と協力して目的を達成し嬉しかった経験を持つ。
このような経験や考え方を持たせるには、学校だけでなく家庭でも工夫し生活の中で育むことができます。
これは決してお金をかけて大きなことを成し遂げなければならないということではありません。
小さなことでいいのです。
例えば親子で協力して日曜大工をしてみたり、休日に料理を一緒に作ってみんなで美味しく食べたり。
こんな日常の些細なことで子供の非認知スキルは伸びるのです。
運動や演劇などを含む創造的な活動も効果があるでしょう。
非認知スキルを伸ばすなら幼児期から学童期
非認知スキルは生涯を通して役立ち高めることのできる能力と言われていますが、特に幼児期から学童期に伸ばすようにするのがいいそうです。
第一の理由は、ちょうどこの時期が生活の中に非認知スキルを伸ばす活動を取り入れやすいからです。
非認知スキルは日常の生活や遊びを通して、本人が楽しみながら伸ばしていくのがいいとされています。
それほど学業や社会的責務に追われることもなく、思いのまま純粋に伸び伸びと遊びやアクティビティに専念できるこの時期に、家族や友達との関わり合いを多く持ち、いろいろな経験ができるようにしてあげましょう。
第二の理由は、この時期が新しいことに挑戦することにあまり躊躇がなく、そこから多くのことを学び吸収していく力が非常に強い時期に当たるということです。
ものごとをよく知らないがゆえに、新しいチャレンジに対する恐れが少なく、失敗しても更なる学びへと結びつける能力た高いです。
様々なことに触れ、バランスよく非認知能力を育てていきましょう。








子供の学力が伸びないのは、その土台となる非認知スキルが弱いからかもしれません。
特に経済的、社会的に認知能力を伸ばすのが困難な家庭は、非認知スキルからアプローチしてみるのも一つの方法かもしれません。
























