2023年2月15日、区立第二松江小学校の3・4学年児童を対象に
「味覚の授業」が開催されました。
「味覚の授業」は、フランス発祥の食育活動
「味覚の一週間」における柱のひとつ。料理人やパティシエ、生産者などが、全国の小学校3~6年生を対象に味の基本や食の楽しみを伝えます。
江戸川区では、パティスリー
「ル・ラピュタ」(西葛西)のオーナー河田昭夫さんと、
たべもの教室 采輪を主宰する山田百香里さんが、この活動に従事。例年10月~翌3月の期間中、食育活動の一環として区内小学校から依頼を受け、授業をしています。
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この授業で最初に取り上げたのは「五感」。子どもたちは比較的スラスラと「視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚」の5つを答えます。
「皆さんは、味覚だけでなく、この5つの感覚を組み合わせて使い、味わっています。では、味にはどんな種類があるでしょう?」
講師の山田さんが問いかけると、子どもたちからはたくさんの発言が。
「甘味。みかんとか甘いから」
「みかんは甘いだけじゃないよ。すっぱいよ」
「苦味。お茶は苦い」
「私はお茶、全然苦くない」
そんなやり取りの中で子どもたちは「さまざまな味が組み合わさって美味しさが作られていること」「味の感じ方は人それぞれであること」に気づいていました。
この授業の目的のひとつは「甘味・酸味・塩味・苦味」に加えて「うま味」という味があることを知ってもらうこと。
この「うま味」を発見したのは日本人で、英語でもフランス語でも「UMAMI」という言葉が通じる、という話には子どもたちも興味津々でした。
講義のあとは、体験を。
「二種類の白い粉を、見ただけでどちらがしょっぱいか当てる」「鼻をつまんで食べたときと味の変化を比べる」など、大盛り上がり!「こんな授業が毎日あればいいのになぁ」という言葉が聞こえてくるほどでした。
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目で見た情報だけで味を判断するのではなく、五感をフルに活用して味わうことを楽しんでほしい。
たくさんの味や素材のうま味を組み合わせて「美味しさ」を引き出す、料理の面白さを知ってほしい。
大人になるまでに、たくさんの食体験をしてほしい。
講師 山田さんのそんな思いが伝わってくるような味覚の授業。大人の私たちも「食べること」の大切さを改めて見直すきっかけとなりました。
食事は、文化や風習とも深いかかわりを持っています。たくさんの味を経験し味覚を育てることで、子どもたちがさまざまなことに興味を持ち、いろいろな体験にチャレンジできると素晴らしいな、と思います。
2023年度の味覚の授業については、下記メールアドレスよりお問合せください。
たべもの教室 采輪
irowa2014@gmail.com (主宰 山田)