特に年齢の低いお子様は落ち着きがなく、勉強に集中できないことが多いようです。
じっとしていられず常にガサガサゴソゴソ、周りのことが気になって仕方ない。
では、こんな子供にはどうすればいいのでしょうか。
学校では制限が多く、特定の生徒だけに合った環境を作ることは難しいですが、家庭や塾などの環境なら比較的容易かもしれません。
余計なものは置かない
自分の周りがごちゃごちゃで勉強以外のものがすぐそばにあると、気になって勉強から手が離れてしまいます。
近くにテレビやゲームなどが目に入ってしまったら、どうしても誘惑に負けそちらに気がいってしまいます。
余計なものは置かず、部屋の中をシンプルにしましょう。
勉強に関するものしかなければ、それに集中するしかありません。
テレビやラジオもいいですが、音がBGMとして機能しているなら脳をリラックスさせ勉強の効率も上がるでしょうが、コマーシャルのように視聴者の気を引くようなものが流れてしまったらいけません。
テレビやラジオを消して無音にした方がいいかも。
しかし、無音になると反って細かい音などが気になるという人もいるので、そこは本人のタイプをよく見極めて対応してください。
常に見られているかもと意識させる
落ち着きのない子は誰も見ていないと気が緩んで色々なものに手を伸ばしてしまいます。
「ほんの1分」が10分、20分となり、最終的には勉強を全くしないまま長時間が過ぎてしまいます。
だから、常に誰かに見られていると本人に意識させることが大切です。
油断ができなくなり、勉強をせざるを得なくなる。
これは誰かがずっと見ていなくてはいけないという訳ではありません。
本人がそう思えばいいので、時折声を掛けたり近くを通り過ぎたりするだけでもかなり違います。
周りの人を排除して1対1で
周りに友達がいるとついつい話しかけたくなってしまう。
またはいたずらをしたくなる。
先生が多くの生徒を見なくてはならなければ、自分に目が行き届かなくなることが分かり、心が緩んでついつい勉強以外のことをしてしまう。
このような場合は1対1や少人数の勉強環境を作ることが大切です。
周りに話しかける相手がいなければ勉強に集中するしかありません。
先生に見られていると思えば勉強以外のことをするというリスクを冒さなくなるでしょう。
個別指導や少人数指導。
無理なら席順を前にして先生のすぐそばにするものいいでしょう。
一番前ならお友達は後ろにしかおらず、簡単に目には入ってこないので、声を掛けようとは思いにくくなります。
先生が積極的に関わる、子供が集中したくなる(夢中になる)ような授業
これは先生の熟練度や経験、性格にもよりますが、やはり子供が面白いと思える授業ならば集中して聞きます。
先生が淡々と一方的にお話をする授業、教科書にかかれていることを繰り返すだけの授業。
訳が分からない、つまらない、退屈だと思うとどうしても授業以外のことに気が散ってしまいます。
先生と生徒がお互いにコミュニケーションを取ったり、生徒が知らなかったような発見のある授業が好ましいです。
これは簡単ではありませんが、もしできれば生徒の勉強の達成度を上げることができます。
好奇心を持てば自主的に勉強もしようとするはずです。
自己肯定感
落ち着きがないからと言って一方的に叱ってはいけません。
逆に勉強に興味がなくなり、余計に集中できなくなります。
大人は落ち着きのない子供の心理を理解した上で、感情的にならず冷静に対応してください。
頭ごなしに否定するのではなく、先ずは子供を受け入れなぜそうするのかを聞き、一緒に対応を考えてあげましょう。
子供の理屈を分かり、その上でなぜ勉強をしないといけないか丁寧に説明してあげましょう。
こうすればお互いに信頼も生まれ、納得して言うことを聞くようになります。
落ち着きのない子供の指導は大変です。
聞き分けのいい子供がどんなに楽なことか。
でも、だからと言って子供を否定してはいけません。
それは可能性を奪うことになるからです。
子供をしっかり聞いてあげて理解した上で知恵を絞って工夫をし、本人が勉強に適しするのに適した環境を整えてあげるのがいいと思います。
個別の対応は難しいですが、本人の長所を見つけそれをうまく生かして勉強に興味が持てるようにしましょう。