お金とくらしのアドバイザー 永易佑隆
アメリカで始まった「トランプ口座」
お金とくらしのアドバイザー 永易佑隆(ながやすゆたか)です。
今回は、アメリカで始まった「トランプ口座」という子ども向けの投資制度のニュースを取り上げながら、「18年という時間を味方につける長期投資」の考え方についてお伝えします。
アメリカの「トランプ口座」とはどんな制度か
トランプ大統領は、アメリカで生まれた新生児50万人以上の投資口座に対して、1人あたり1000ドルの拠出金を行ったと発表しました。子ども名義で開設されたこの「トランプ口座」には、国からの拠出金が一度だけ入金され、そのお金は投資信託で運用されます。
拠出された資金は、基本的に18歳になるまで引き出すことができません。つまり、「生まれた瞬間から18年間」という長い時間を前提に、国が子どものための運用の“タネ銭”を用意し、将来の資産形成を後押しする仕組みになっています。
金額の多寡よりも、「生まれたときから18年間という運用期間をセットしている」点が、この制度の大きな特徴と言えます。
日本には「トランプ口座」はないが、同じ18年の時間はある
日本には、アメリカのトランプ口座と同じように国が一律で拠出してくれる制度はありません。しかし、「生まれてから成人するまでのおよそ18年間」という時間そのものは、どのご家庭にも共通してあります。
たとえば、日本のご家庭でも、親御さんが毎月1万円を「子どものためのお金」として積み立てていくことで、“自分なりのトランプ口座”を作ることができます。方法としては、銀行預金で積み立てることもできますし、投資信託を活用した長期の資産形成(NISAなど)を組み合わせる形も考えられます。
このニュースでお伝えしたいのは、「どの制度を使うか」そのものよりも、「子どもが生まれたタイミングから、18年という時間を見据えてコツコツと備えていく」という発想です。
毎月1万円でも、時間が味方すると“大きな意味のあるお金”になる
毎月1万円の積立は、子育て中の家計にとって決して軽い負担ではありません。それでも、「毎月1万円を18年間続ける」と考えると、親御さんがコツコツ積み上げた金額に、長い時間が加わることで、高校・大学の入学金やそのほかの教育費など、人生の大きな節目を支えられるレベルの金額になっていく可能性があります。
ここで大切なのは、「最初から完璧な金額にすること」ではなく、「無理のない範囲で決めた金額を、できるだけ早いタイミングからコツコツ続けること」です。毎月1万円が難しければ、まずは数千円からでも構いません。大きく見える目標額よりも、「今から18年という時間を味方につける」という視点が、子どもの資産形成では重要だと考えています。
「うちの場合は毎月いくらくらいが現実的なのか」「預金と投資をどう組み合わせたらよいのか」は、ご家庭の状況によって異なります。気になる方は、現在の家計状況やライフプランを一緒に整理しながら、「無理なく続けられる子どものための積立の形」を考えてみませんか。
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