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下町酒場はしご酒~江戸川のディープな居酒屋巡り

葛西 おはなぼう 池波和彦のまいぷれ江戸川区・魅惑の下町酒場#15

身も心も満たす小さな居酒屋

東京メトロ東西線葛西駅から歩くこと約10分。
駅から離れた住宅街に居酒屋(おはなぼう)がある。
店内はよしずの天井から昔風の電灯が下がり、けやきの一枚板カウンターに女将さんと賄いの女性が立ち、家庭的ないい雰囲気だ。
居酒屋は空腹を満たすというよりは、酒を飲んで気分よい時間を持ちたいわけだから居心地がとても大事で、いくら味がよくても店の愛想や客層が悪いのは失格だ。
ラーメン屋などは味さえよければ無愛想でもかまわなく、きちんと作ってくれれば愛想なしくらいがちょうどいい。
店が少々汚くても食べ終わればすぐ帰る。
しかし居酒屋はじっくり酒を楽しんで長居するところだから、そうはゆかない。
メンタルな面が大切。
「腹がふくれて安く、そこで騒ぎたい」若いのとは違う大人は、店選びに注文が多くなる。
この店はそんな願いを完全に満たしてくれた。

飾り気なく、いささか武張った店内は【鬼平犯科帳】の長谷川平蔵が、お忍びで「ゆるせ」と入ってきそうだ。

 

ここは住宅街になる手前というのが象徴的な立地だ。
仕事を終えたひとり客が、あとは家の鍵を開けるだけとひと息つきに入る。
無念無想、女子ひとりが黙って手酌していても違和感なく、たまにいるカップルも同居同士らしい。
なら家で飲めばいいのにここに座るのは、家よりいいからだろう。
奥さんも支度しなくていいし、風呂だのなんだの生活の匂いがない。
いい酒もある。
他人の中にいるちょっとした緊張感もよい。
だから混んできても店は案外静かで、女将を中心にしたカウンターがつくり出すなんとはなしの店の一体感がちょうどよい。
このぬるま湯的居心地だ。
葛西の居酒屋はニューファミリーというか若い夫婦の客がとても多く、小さな子供を連れて来るのも普通にある。
銀座や渋谷ではあり得ない。
それが葛西の居酒屋の魅力でもある。

↑鶏もも肉焼はスダチをぎゅ、マスタードか柚子胡椒で

↑トマトとベーコンのチーズ焼はこの店の一番人気、必食である

↑飲んだ後はお茶漬けサラサラ。この澄んだ出汁を見よ!

↑これぞ大人の居酒屋。
鬼平犯科帳の長谷川平蔵が座れば、ピタリと決まる。

 

店名おはなぼう
住所東京都江戸川区中葛西6-7-15
営業時間17:10~23:30
定休日

日曜

連絡先03-3869-5506
関連サイトなし
取材日2022年

 

◆この記事を書いたひと

酒場ライター:居酒屋伝道師・池波和彦

 

東京生まれ東京育ち。酒場巡りを趣味とし、北は北海道の離島から南は沖縄の離島まで新規7000軒以上の店を巡りブログ「日本の酒場をゆく」を執筆。毎夜全国の居酒屋やバーにて神出鬼没の酒戦の日々を過ごす痛飲派。

 

ブログ「日本の酒場をゆく」↓

https://ameblo.jp/m458itmasa/

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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