下町酒場はしご酒~江戸川のディープな居酒屋巡り
江戸川区の推薦居酒屋メニュー
肴は酒をすすめ、酒もまた肴の味を引き立てる。
とりわけ老舗と言われる酒場の肴には、長きにわたり愛され続ける名物料理が存在する。
味にうるさい江戸川区の左党が認める名物で、今宵はぜひ一献お楽しみあれ。
平井の小料理屋(鷹の羽)は割烹で腕を磨いた主人が美味なる酒肴で客を唸らせる。
主人が調理場で振るう技は確かなものだ。
それは、繰り出される料理でわかる。
客層は地元の通人やグルメな婦人グループ。
毎夜予約客が訪れるほどだから、店の人気は悪くない。
これから夏に向けては鮎塩焼きがおすすめだ。
小岩のもつ焼きの老舗(大竹)のもつ焼きは、その日の朝につぶしたモツをその日のうちに提供する。
焼きたてを頬張れば、ハツはプリプリ、レバはしっとり甘く、ナンコツはコリコリワイルドと、部位ごとの魅力を存分に発揮。
合わせる酒は名物「下町ハイボール」で決まりだ。
一之江の老舗大衆酒場(カネス)のワンタンメンは鶏ガラベースのあっさり味。
届いたワンタンメンにはワンタン、チャーシュー、メンマ、ナルト、刻みネギが入りうまそうな匂いが漂う。
パチンと箸を割り、まずスープをひと口。
アー……。
何杯もスープのレンゲを運び、なかなか麺に箸が伸びない。
麺は中細の縮れ麺。
掬い上げたワンタンはまさに雲を呑む。
「雲呑」は皮が命というがその通りだ。
熱いスープはあっさり醤油にコク深くとてもおいしい。
平井の老舗(豊田屋)の冬の風物詩は鍋。
名物は痛風鍋だ。
白子、あん肝、牡蠣を限界まで山盛りにする。
しんなりぐつぐつしてきたらスープをひと口。
からみつくようなあん肝のコクと清潔感がある白子の濃厚な旨みに牡蠣の風味は渾然一体に箸が止まらない。
ボリュームもスタミナも満点だ。
さすが名物。
鍋は食べ終えたらすぐ片付けるのが肝心。
煮え残しがいつまでもあるのは見苦しい。
粋にやるのが江戸っ子のひとり鍋だ。
<今回紹介したお店>
平井「鷹の羽」 教えたくない…! 庶民的な小料理屋
小岩「大竹」 開店間もなくして席の半分以上が埋まる人気酒場
一之江「カネス」 江戸川区が誇る大衆酒場遺産
平井「豊田屋」 リニューアルして新たな歴史を刻む老舗酒場

↑平井・鷹の羽 あゆ塩焼 800円

↑小岩・大竹 タン焼き1本130円

↑一之江・カネス ワンタンメン500円

↑平井・豊田屋 痛風鍋 冬季限定 時価

◆この記事を書いたひと
酒場ライター:居酒屋伝道師・池波和彦
東京生まれ東京育ち。酒場巡りを趣味とし、北は北海道の離島から南は沖縄の離島まで新規8000軒以上の店を巡りブログ「日本の酒場をゆく」を執筆。毎夜全国の居酒屋やバーにて神出鬼没の酒戦の日々を過ごす痛飲派。
ブログ「日本の酒場をゆく」↓
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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